地域間の医師数の偏りを解消するため、厚生労働省は18日、医師数の必要度を測る新たな指標を使い都道府県を3分類し、公表した。
岩手や新潟、埼玉など16県を重点的に医師を増やす「医師少数」に指定する方針。
医師確保を進め、底上げをはかる。都道府県は新年度に医師確保計画を作り、2020年度から対策を本格化させる。
全国的には医師は増えており、厚労省は今後、需要を満たすとしている。
だが16年の調査では、人口10万人あたりの医師数が最多の徳島県(約316人)と最少の埼玉県(160人)で約2倍の開きがあり、偏在の解消が課題だった。
政府は昨年、医師法・医療法を改正。医師の足りない地域をはっきりさせた上で、改善を進める仕組みを検討してきた。
厚労省は、医師がどれほど必要か測るための「医師偏在指標」を開発。
16年の人口10万人あたりの医師数に地域の人口構成と年代ごとの受診率、医師の年代・性別ごとの人数と平均労働時間などの影響を加味した。
都道府県ごとに指標を出すと、平均は238・3。
1位は東京で329・0。
2位京都、3位福岡で、最下位は169・3の岩手、次いで新潟、青森だった。
値は暫定で一部変わる可能性があるが上位3分の1を「医師多数」、下位3分の1を「医師少数」に指定する。